サタログ

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1週間だけの親子

祖父の家は農家の本家でしてね。祖母はそれはもう壮絶な嫁いびりにあったそうです。

耐え兼ねて実家に逃げた際、残された伯父は、私から見た曾祖母、彼から見た祖母に色々洗脳的な事もされたみたいで、祖母(伯父から見た母)が戻ったあとも、なかなかしっくりこなかったそうです。

実家を継がず、早々に半分失踪に近い状態で家を出た伯父。色々借金やらこさえて祖母らに迷惑をかけたみたいで、祖母からは縁切りされ、実家の門をくぐる事は許されませんでした。
祖父が亡くなった時も。

やがて伯父は癌に侵され、抗がん剤治療により1度は完治したものの、しばらくして再発。
余命僅かになった伯父の願いは、最期は実家でむかえたい。

祖母もようやく帰宅を許し、数十年ふりの親子二人暮らし。
いや、二人とわんこが一匹。
相当ぎくしゃくしていたそうです。


それから、僅か1週間で容態急変、緊急搬送。

小康状態が続き、入院用の荷物をとりに祖母が家に帰ったタイミングで悪化、慌てて駆けつけた時には既に永眠した後でした。

最期に苦しむ姿を見せたくなかったのか、なんだかんだで、お母さんが大好きだった伯父らしい最期だな。と思うものの、もう少し早く素直になれよ、と思う所もあり。

ただ、40年以上の空白を埋めた1週間だったと私は思いたい。